髪型自体は、高島田と基本変わりません。違う部分は、前髪とサイドの生え際の一部を使用する事です。
同じ高島田という髪型でも、かつらの場合は生え際の髪の太さを均一に揃え植え込んでいるので、落ち着きと品の高さを感じますが、半かつらの場合、自分の生え際を使用することで、自然で柔らかい雰囲気に仕上がります。
ある程度の髪の長さがあれば取り付ける事ができるので、地毛結いをしたい方なら、通常の地毛結いよりも、前髪や鬢のボリュームがかつらにより増すことで、顔周りと着物とのバランスが安定します。
美容師さんの取り付け方次第では、雰囲気に変化を感じさせられることもでき、こだわりある方だと、技術力の高さを魅せることもできます。
綿帽子の起源は、室町時代の「嫁入り記」に記述があります。江戸の中期頃は、大奥の女中が外出用に被っていたようですが、それが次第に若い女性の婚礼に用いられるようになり、女性の教養書等にも描かれ、富裕な商人等が真似をして次第に定着していったと言われています。 明治以降、上流階級の儀式に憧れた庶民が真似て広がっていきました。特に寒い地方では、家から家に嫁ぐ際に使用されていました。基本的には、式が終ると外すものとされています。 ちなみに、綿帽子は挙式中の白無垢のみに合わせられ、その他の色打掛や振袖と合わせることはありません。
角隠しは、元々「揚げ帽子」と呼ばれていました。武家の女中が外出する姿で、塵除けとして被っていたようです。明治時代以降、身分制度が廃止され、服装が自由になり花嫁の被り物として一般に用いられたようです。その後、明治20年代頃に角隠しとして使われ始めたようです。大正時代から昭和初期には、綿帽子に代わって角隠しが花嫁の代名詞になるほど隆盛を極めたと言われています。その頃のスタイルは黒地の大振袖に角隠し、高島田に結上げられた姿でした。基本的には、式が終ると外すものとされています。 綿帽子と違い、角隠しの場合は、挙式中の白無垢や色打掛、振袖と合わせて使用されます。